臘月8日

本日はお釈迦様がお悟りを開いた日、開悟成道に達した日です。
長年の苦行を越え、菩提樹のもとで坐り、いよいよ真理に目覚めた瞬間であります。
全国のお寺様では、そのご功績を讃え成道会「じょうどうえ」を行っております。
ある程度の規模で坐禅堂を持っている禅宗寺院の中には、今日までの数日間、修行者を一堂に会して、集中的な坐禅勉強の期間にしているところもあります。
さらに一般の参禅者も対象に、泊まり込み合宿のようにして厳粛なスケジュールを組んでいるお寺様もあり、それはいわゆる「修行道場」に当たりますが、曹洞宗ですと永平寺や總持寺といった大規模のお寺様です。

私共が日々当たり前のようにいただいている「仏教」の源泉は、今から凡そ2,500年前の今日より発現し、世界中へ流布して行きました。
目に見えないところで大きな支えを成している広遠なその教えに感謝を申し上げながら、自己研鑽を今一度心掛けて毎日を生きて行きましょう。

成道会は三仏忌のひとつとして、いずれ特集を組んで紹介するつもりです。ご期待ください。合掌。

遠州のお盆行事について

今回は取り急ぎの文面につき、いずれはまとまった形で正式に公開いたします。
掲載写真や文献の整理など、記事を完成させるまでにあまり時間がなかったもので、ひとまずこのスペースでの投稿とさせていただきます。
以下、ちょっとした内容だけになりますが、ご了承ください。
※現在は特設ページを用意しています→https://fudenin.org/special4/

○お盆とは?
正式名称で「盂蘭盆(うらぼん)」と言います。日本では時期をざっくり分けて7月盆と8月盆があります。なので月違いで裏とか表とか言うのではありません。日本では古くから「御霊祭り」として存在していたものが、外来の仏教行事と重なって今の様子に落ち着いたようです。ただし地域性の違いが大きいので、開催時期も内容も場所によって様々です。

○お施餓鬼とは?
上記のお盆とよく混同されがちですが、実は発祥のエピソードが違います。実は施餓鬼供養というものはいつ何時でも行って良いものであり、お盆の時期に限定される行事ではありません。ですが内容が似ている行事のため、今ではお盆と同時開催が通例となっております。沢山の施しをもって貪りの心を諫めて、新亡の御霊や祖霊を迎える準備といたします。

○松焚きはどのようにしたらいいの?
松焚きは「迎え火」と「送り火」に分けられます。焚き始める日や回数など、地域によっての違いが顕著なので一概には言えないところですが、以下(7月盆ベースで説明いたします)を基本的な知識として押さえてください。7/7を墓洗いの日としてお盆準備のスタートとします。同時にお盆祭壇の準備も始まります。そしてこの日の夕刻から12日の夕刻まで、毎日家の門先で迎え火を焚きます。13〜15日の間は仏様を迎えていますので迎え火は焚きません。代わりに祭壇の灯明を灯します。そして16日に祭壇等すべてのお盆施設を片付け、夕刻を迎え最後に送り火を焚いてください。これにて仏様をお送りいたします。(消火用水の準備も忘れずに!)

○牛や馬などのお飾りや供物は最後どうしたらいいの?
要するにお盆明けに「どう処分するか」ということですが、お庭や畑をお持ちの方は樹木等のそばに埋めてください。食べ物などの供物もいっしょに埋めていただいて構いません。ですが食べられるものは傷む前に下げて、できるだけお家の皆様で召し上がってください。それも難しい場合は仕方がないので、袋に入れてゴミとして処分してください。なお地域によっては有志で回収サービスをなさっている場所もありますが、持ち込み可能なものが限定されておりますので、ご利用の際は必ずルールを守っていただけますようお願いいたします。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

コロナ禍でのお盆は本年で2度目を迎えます。
特に初盆を迎えられるご家族におかれましては、お気遣いいただく場面が増えて大変な行事であろうとお察しいたします。
天候も暫く不順ですし、人の行き来が多くなる期間でございます。感染予防も考えながらの行事ではございますが、是非とも丁寧なご供養をいただけたらと思います。

皆様よろしくお願いいたします。合掌。