初秋の候

季節はひと雨ごとに移り変わり、朝晩はすっかり秋冬の空気感になりました。
薄手でも掛け布団を用意しておかないと、日によっては寒いと感じる程です。

9月は和名で「長月・ながつき」とも呼ばれますが、これは秋に入って夜が長く感じられるようになることで付いた名称だそうです。
そう言えばいつの間にか、18時の梵鐘を撞く時間帯には既に暗くなっているなと思っていました。
夏が過ぎてだんだんと日照時間が短くなり、秋のお彼岸のお中日を迎えますと、鐘撞きは17時に変更されます。ちなみに春はその逆で18時への切り替えをいたします。
閑話休題、9月は長月以外の異名が他にもあるようで、例えば「紅葉月・もみじづき」や「小田刈月・おだかりづき」などという言われ方もするそうです。
どれも日本古来の風土をよく表した、趣深い言葉遊びだなと感心いたします。

今月1日に気象庁は、先の6月下旬に発表していた梅雨明け宣言を撤回しましたね。過去にも同じような事例はあったようですが、宣言以降にずるずると続いた天候不良を考慮した変更だそうです。
これからは秋雨前線に伴って台風発生数も増えます。年によっては11月頃まで被害に遭うこともありますから、しばらくは気が抜けませんね。

予期せぬ雨風に振り回されぬよう、心の天候こそ穏やかならんことを。合掌。

桜花爛漫

はち切れんばかりに膨らんだ蕾は、ここ数日のうららかな日差しを浴びて、堰を切ったような開花をし始めました。
我が境内の桜(ソメイヨシノ)です。
あっという間に七分咲き程度まで進み、毎年のことながら壮観です。
贔屓目なのかも知れませんが、枝ぶりも佇まいも最高の老木だと思います。
お彼岸前後で急に暖かくなりましたから、変化が速いですね。
私達人間だけでなく、植物もしっかり季節を捉えているのだなと、実感させられます。
さぁ、今年も愛でましょうか。合掌。