お葬式を迎える前に②

お葬式とは誰にとってみても待った無しの、突発的なものです。
計画的にできるものではないし、少しでも早く火葬までのスケジュールを決めてしまいたいという喪主様のお気持ちもよくわかります。

しかし、待ってください。
たまにお葬式の日時指定が厳しすぎることがあるのです。

誤解なさっている方にお伝えしたいのですが、お葬式だからといって誰のいかなる予定よりも最優先にして良いわけではありません。
例えばその日、既に他の檀家さんの法事が予約されていたり、大事な記念行事が前々から組み込まれていたりする場合、社会的常識に則り先約優先を守ります。
(裏を返せば、あなたが予約していた法事を、後から入った他家のお葬式で覆すようなことはしない、ということです。)
人寄せの公式行事としての重要度はどれも同等ですし、急に欠席したり予定を変えてもらったりすることを、絶対に避けるべき状況もあるのです。
このような場合、喪主様には申し訳ありませんが、別の日時を提案させていただきます。

そして、根本的なことをひとつ、加えさせていただきます。

仏式行事を取り仕切るのは住職。その住職が師匠となり、故人を弟子として仏の位に就かせるための行事が「お葬式」であって、以降数十年にわたって行うご供養の出発点です。
それに、そんな極めて大事な儀式を務めるにはそれなりの準備も必要なわけですから、基本的には住職(お寺)の都合を重視していただきたいと存じます。
もちろん喪主様のご意向も鑑みて、日時調整はできるだけいたしますが、無理をして予定をねじ込んだり、先約をいただいていた方に迷惑をかけたりしてまでリスケジュールをするつもりはありません。

どれもケースバイケースな話ではありますが、以上2点、常日頃からくれぐれもご承知おきください。何卒よろしくお願いいたします。

お葬式を迎える前に①

最後まで飛ばさずにお読みください。

普伝院はお葬式を、頼まれれば誰でも受けるようなものではなく、普段からお付き合いのある檀徒(以下普伝院檀家や末寺檀家も含む意味で)に対してのみ行うことを原則にしています。
そしてそのお葬式にかかる「葬儀料」は、檀徒と菩提寺の関係に由来する双方の様々な責務を鑑みて、将来に向かって必要な金額を考慮し設定しています。
あくまでも「菩提寺と檀徒がその関係を恒久的に続けられる」ことを想定し、その目的を達成できるように、一定の共通ルールに沿ってお預かりしているお金です。だからこそ、決して安くない金額を提示しています。
ですから昨今よく目にする、商売ベースで大衆迎合的な、安価で行う「その場限りの簡単葬式」は、普伝院は行いません。普伝院のお葬式とそれらとは、在り方も考え方も全く異なるものだからです。
これは大前提として申し上げたうえで、近年頻繁にご相談いただくケースについてお話を進めます。

あなたの伯父(叔父)や伯母(叔母)で未婚でいらっしゃる方、またはご兄弟やご子息で、一旦は結婚し籍を新たに設けたけれども、今は離婚して独り身になってしまった方などはいませんか。

上記のような方々は、いざとなれば当然貴家のご尊霊とともにお祀りいただけます。
普伝院がお葬式を行うことで、貴家の墓所へ納骨し、先祖代々といっしょに祀ることができます。ただし、大事なのはここからです。
それには通常通りの葬儀料やその他の必要経費がかかります。
さらに執り行うべきはお葬式だけではありません。その後の四十九日忌や初盆、そして定期的な年回供養など、仏式で祀る責務と行事は長年にわたって続きます。

それに普伝院が提示する葬儀料などの供養料全般は、前置きで説明したように、菩提寺と檀徒という関係性のもとでお預かりしているものです。
重ね重ねですが、費用も内容も簡易的に抑えたようなお葬式を、普伝院は行いません。
ですので、立場上の責務を果たすためだけで一時的に喪主になるだとか、お葬式以後の供養行事をするつもりはなく納骨までで終わらせたいだとか、そのようなお気持ちや計画があるのでしたら、喪主がたとえ檀徒だとしても、そのお葬式は普伝院として引き受けるべきではないかもしれません。

これらのことから、上記の方々のためのお葬式を、もし普伝院が行うものではなく、違うかたちの式典にしたり、他所へ納骨することになっても構わないとお考えでしたら、それもぜひ選択肢のひとつに加えておいてください。
当座の葬儀料その他の費用を節約し、そのお金を必要な資金へまわす。それがご遺族のより良い人生の選択に繋がるのなら、そうするべきだと思います。

しかしここで改めて注意してほしい点があります。普伝院が祀るのは、あくまでも普伝院がお葬式を行い仏戒を授けた霊位のみです。さらに、普伝院内の墓地にある貴家の墓所へ納骨できる霊位は、普伝院がお葬式をした方のお骨だけです。
他所のお寺様でも全く同じ約束事であろうと存じますが、少なくとも普伝院はこれを絶対条件にしておりますので、必ずご承知おきください。

人が亡くなってしまった時、喪主様やご遺族は、数日後に控えるお通夜やお葬式の予定を組み立てることばかりに気を取られ、そこに色々な手続きも重なり、冷静な判断ができなくなります。
一方、訃報を受けた和尚としても、急に直面するその状況下では、ご家庭の多様な事情を全て汲み取った的確なアドバイスをすることは、いささか難しいものです。
経済的事情以外にも問題のパターンはご家庭ごと無数にありますから、それらを考慮したなるべく最適な解を求めるためには、常日頃からの意思疎通と情報交換が大事です。
ですので、ここまでお読みいただいた機会は決して無駄になさらず、あなたの身の回りにこのようなケースに当たる方が1人でもいらっしゃらないかどうか、ぜひ一度ご確認ください。
そして、いつか来るその時のために、今のうちからよく話し合っておきましょう。

普伝院としても、事前にご相談いただけると助かります。以上、よろしくお願い申し上げます。