ここ数日、しとしとと雨が続いております。
境内の桜も少しずつ葉を落としはじめ、参道には赤や黄色の落葉が静かに重なっています。雨に濡れた石畳の上で、その色合いがいっそう深く映え、季節のうつろいを感じさせてくれます。
それでも見上げれば、枝にはまだ多くの葉が残り、風に揺れながら「もう少し秋を楽しんでほしい」とでも言っているようです。
桜は花の頃だけでなく、葉の散る姿にもまた、静かな美しさがありますね。
雨音を聞きながら境内を歩いておりますと、濡れた木々の香りや土の匂いが心を落ち着かせてくれます。
日々の忙しさのなかでも、自然の息づかいにふと足を止め、季節の声に耳を傾ける時間を大切にしたいものです。
朝晩の気温がずいぶんと低くなってきました。どうぞお身体を冷やされませんように。温かくしてお過ごしください。合掌。